高校生の授業をとおして
こんにちは。
私は現在、出張教室の一環として週2回、高校に美術の講師に行っています。
生徒さんは現在5〜6人です。
それぞれが、それぞれの性格、やりたいこと、悩みを抱え、頑張って通ってきてくれています。
何十人も相手だったら一つの課題を同じようにやらせるしかないかもしれませんが、今は5人相手に、それぞれに合った課題、合った画材等をチョイスしています。
最近やっている課題たちのご紹介です。
・木炭による石膏像デッサン
これは美大受験する人は必ず通る道!
楽しいです、しかし終わらないつらい道のりでもあります!
答えがない、正解もない。同じ画材で同じものを描いても、一つとして同じにはなりません。自分のタッチ、技法、「自分は木炭デッサンをこう描く。自分は石膏をこう描く。」それを突き詰める道かもしれません。
デッサンというと、「これがうまいデッサン。正解です」というのがありそうですが、決してそうではないと、私は考えます。
・鉛筆による、構成と想像を交えたデッサン
現在の美大受験にはこれが多い気がします。ただうまく描けるだけではなく、自分が決めた構図をとる、ストーリーを混ぜ込む、覇気を入れ込む。
かなり頭を使います。だけど、イラストでも絵画でもデザインでも、必要なのは「生み出す力」だと思います。
小さい子どもたちの教室でもそうですが、まっさらな場所に作り出す力は、想像力+デッサン力+勇気、みたいなところがあると思います。
バランスよくパワーを注ぎ込んで欲しいです。
・イラスト制作(技法は各々自由。デジタル描画、色鉛筆、水彩など)
「春・夏・秋・冬」のポストカードセット制作。
春夏秋冬は気温、湿度、空気感、景色、表情などいろいろな変化があると思います。それを描き分けることが目的です。
春夏秋冬という設定に加え、さらに何かしら自分で設定を加えると尚よいです。「設定」と「設定」がクロスしたポイントを探し当てて表現できます。
表現力や想像力に加え、自分で決める「設定」の絶妙さ、センスが問われます。
・クロッキー
私や生徒さんがモデルになって10分間のクロッキーをちょくちょくやります。
全身を入れるのが基本ではありますが、顔に注目して描いたり、10分間でスピーディに複数のアングルを描いたりと、自分なりの訓練にできます。
やっていくうちに骨格を体で知っていけるので、応用がききます。
など、現在進めています♪
やっている内容は美術ですが、美術に関わること意外にも必ず役に立つと思います。
仕事もビジネスも、考えて、生み出して、共感して、成り立つと考えます。
みんな想像以上の力を発揮します。
普段はチャラチャラっと装っていても、中身はピュアで真面目であったかい…
バ・レ・テ・ル!
ありがとう。
思うのです。
私ではなく、彼女たちが作っていく社会なのだと。
だから、講師と生徒、30代の大人と10代の少女であっても、
常に私自身が彼女たちを尊重して信頼して学ばなければならないと。
どんな場面でもそうだと思います。
親と子、先生と生徒、上司と部下、経営者と従業員、男と女。
ただ「立場」が違うだけで、「人間的に偉い」人なんていないです。
それを「偉い」と勘違いしてしまうと、ハラスメントになる。
高校に講師として行かせていただいてもう7ヶ月なんですね。
私も一緒になって悩んだりもするけれど。
信じた道は間違っていなかったと思えるから私って幸福なんだと思います。
生徒さんたちにも、こう思える瞬間が訪れますように!
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